幾千万の世界をこえて ~ その花の意味 ~

Caution!!
 簡単にいえば、アヴァロンコードの転生もの+現代ものです。
 なんとなく妄想したら止まらなくなったので、思いつくまま書くシリーズです。

 

 

 春。
 物事のはじまりを祝福するような、うららかな陽気に誘われて、木々の枝先がほんのりと色めくそんな季節。
 今年は急に気温が上昇し、例年よりいくばくか早めに咲いた桜はもうすでに散ってしまったのが残念である。だが、花を追うように萌え出る若芽の緑は、瑞々しく美しい。
 冬の厳しさの消えた、まろやかな風に満たされた大学のキャンパスには、入学式を終えた新入生と、その家族たちでにぎわっている。
 なごやかな表情を浮かべた人たちの間を小走りで駆け抜けながら、ティアは視線をめぐらせた。
 入学式が終わったとき、参列してくれていた母が、『彼、正門のところで待ってくれてるみたいよ』、といっていたのだ。
 跳び上がるような勢いで驚くティアを、母はころころと笑いながら送り出してくれた。小さい頃からの恋心を、よく知っているからだろう。
 そうして母と別れた後、ティアは自分を待ってくれているというその人を探しているのである。
 左右にきょろきょろと首を動かす。ふわりと、風に弄ばれた髪が頬を撫でた。
 ああ、どこ? 背が高くて、格好良くて、誰よりも素敵なひと。大好きな、たったひとりのあなた。
「!」
 懸命に動かしていた瞳が、ふいにある一点へと吸い寄せられる。
 どうしてこんなにも、惹かれてやまないのだろう。大勢のひとたちが、ひとつの景色になっていく錯覚に陥る。
 恋は盲目。あなたしか見えない、などとはよくいったものである。
 ティアの顔が、自然と綻んでいく。その存在を認識しただけで、世界がそこから切り替わっていく。もっと色鮮やかに、すべてが煌めく。
「ヒース!」
 満面に笑みで手を振って、その名を呼ぶ。
 どうやらあちらも、駆け寄ってくるティアに気づいていたらしい。小さく手をあげて、応えてくれた。
 鍛えていると一目でわかるような見事な身体で、仕立ての良いダークグレーのスーツを着こなして、ただ立っているだけなのにほんとうに格好いい。
 ほう、とため息をつきながら、ヒースのもとまであと数歩まできたところで、なめらかな動作で差し出されたものを押しつぶさないために、ティアは足をとめた。
 それは、可愛らしいピンクの薔薇三本で作られた、ごくごくシンプルな花束。
「入学おめでとう」
 ティアの目の前にある薔薇は、いままさに綻ばんとしているやわらかそうな蕾。添えられた言葉に、ティアの胸に温かな気持ちがこみ上げる。
「ありがとう……! ヒース、覚えててくれたんだ……!」
 小さい頃の記憶が、一気に蘇ってくる。
 お祝いにお花を持って向かえにきてね! 絶対だよ! ――と、困った顔をする若かりしヒースに、なにも考えずにねだっていた。それはもう、ずっとずっと前のことなのに。
 他愛のないものであっても、そうして記憶に留めていてくれることが嬉しい。気にかけてくれるだけで、足元がふわふわしてくる。ヒースの意識が、自分に向けられていると思うと、たまらなくなる。
「……一応いっておくが、これでも恥しかったんだぞ?」
 ふふふ、とティアは笑う。確かに、大輪の薔薇の花束ではないけれど、入学式で人の多い中、大学の正門で薔薇の花を手にして人を待ち続けるというのは、なかなかできることではないだろう。自分のために、それを耐えてくれたことが、幸せだと思う。
 ありがとう、と言いたくてヒースの顔をみれば、どこか緊張した面持ちだった。あれ? と内心首を傾げたとき、ヒースの薄い唇が震えた。
「――受け取って、くれるか?」
 ああ、ずっと持ち続けているのが恥ずかしいんだ、とティアは微笑む。年上なのに、そんなところが、生意気にも可愛いと思った。
「もちろん! ありがとう、すごく可愛い!」
 手を伸ばして引き寄せた薔薇は、ほのかな香りでティアを包み込んでくれる。うっとりと目を細めるていると、ヒースが小さく息をついた。どこか、ほっとしたその様子に、くすくすと笑ってしまった。
 二人のやりとりを目撃していたのか、きゃあきゃあと小さな悲鳴じみた声を漏らす女子の集団の視線から逃れるように、ヒースが身を翻した。
「さて、いくぞ」
「え、どこに?」
 このあとの約束は、なにもしていない。そもそも、きてくれること自体知らなかったのだ。ティアは、驚きながらヒースのあとを追う。
 ヒースには仕事もあるだろうし、もしかして家に送ってくれるくれるのかなぁと、ぼんやり考えたところで、ヒースが振り返った。
「休暇をもらってきた。一緒に、昼食を食べにいこう」
「ほんと?! やったー!」
 遠い約束を果たしてくれただけでも嬉しいのに、このあとも一緒にいられるなんて!
 ティアは、目を輝かせてヒースの腕に飛びついた。
 見上げるヒースは、いつものような苦笑いをしているかと思ったが、ただ優しく微笑んでいる。
 どこか甘さを含むその青灰色の瞳に、ティアはほんのりと頬を染めた。

 

 おすすめだとヒースが連れて行ってくれたところは、隠れ家的なこじんまりとしたフレンチの店だった。
 どうやらヒースと店主は親しいようで、楽しげに会話をしている二人を眺めているうちに、席に案内されていた。
 そして、特に注文もせぬまま供された食事は、コースだった。旬の食材を贅沢に使った料理は、どれもとても美味しかった。
 そんな食事に不満などあろうはずもなかったが、こんな素敵なお店につれてきてくれるなら、もっとお洒落してきたかったとティアは唇を尖らせた。
 入学式にあつらえたスーツなんかじゃなくて、可愛いと思ってくれるような服を着て、ヒースと向き合って座りたかった。
 そんなことをいうティアに、ヒースはわずかに目を見開いたあと、くしゃりと照れくさそうに笑った。
 あまりみたことのないそんな表情にティアが息を飲むと、ヒースが言った――『次の機会にはそうしてくれ、楽しみにしている』、と。
 次に目を丸くしたのは、ティアのほうだった。
 ヒースが、そんなふうにいってくれるとは思わなかったのだ。てっきり、そのスーツ姿なら特に問題ないだろう? とか、相変わらず女心を鑑みないことを言われると思っていた。
 楽しみにしているといわれて、約束をしてくれて、ティアは真っ赤になって俯いた。なんだか、今日のヒースはおかしい。恥ずかしい。
 もじもじとしているティアがおかしいのか、ヒースの楽しそうな笑い声が、優しい空気を震わせていた。
 なんともいえないくすぐったい空気に包まれながら昼食を終えた後は、入学祝に何が欲しいと尋ねられて、思わず悩むティアをやや強引につれだしてくれたヒースと、二人っきりで店をみてまわった。
 まるで、デートみたいだった。恋人同士の、幸せなひととき。
 だけれど、ヒースにしてみれば、あいかわらず手のかかる年下の近所の女の子、という認識のはずだ。だって、一度たりとも、ティアの気持ちに応えてくれたことはないのだから。
 大好きな人と一緒で楽しくて嬉しいはずなのに、どこかもやもやとしたものを抱えながら、ティアはヒースの車に揺られて、行き慣れたマンションへと向かっていた。
 春の逢う魔が刻が迫っている。彩度の落ちてゆく街並みが、どこか淋しいと、ティアは流れていく景色を眺めて、そんなことを思った。

 

「ただいま~……な~んて、」
「ああ、おかえり。ティア」
 なんてね、とどこかおどけた調子で続けようとしていたのに、先に部屋へとはいっていたヒースが、笑いながらそんなことを言う。まるで、ティアがこの部屋に帰ってくることが、至極当然のことであるかのように。
 う、とティアは口ごもる。ますますおかしい。ヒースが、なんだか――ティアを甘やかそうとしている。そんな気がする。いつもなら、もっとあっさりとあしらってくるくせに。おかしい。そして、ずるい。ティアの恋心を、ヒースは知っているはずだ。それなのに、思わせぶりなことをしてくるなんて。
 もやもやが、苛立ちに変わる。弄ばないでほしいと一言物申そうと顔をあげたティアだったが――夕日を受けたヒースの広い背中に、怒りを忘れて吸い寄せられてしまった。
 ふらり、足がでる。気づけば、ぎゅう、と抱きついて顔を押し付けていた。
 言いたかったことは、ヒースに触れたことでどこかに飛んでいく。そうして、ただ、湧き上がるのは、恋しいという気持ち。
「ティア?」
 訝しげな呼びかけに答えることなく、逞しい身体に絡めた腕に力をこめる。好きだという想いが、ティアの全身に回っていく。まだ成人していなから知らないけれど、酔っ払ったらきっとこんな感じだと思う。前後もなにもわからなくなるに違いない。そうして残るのは、純粋な『ほんとう』のことだけ。

「――ヒース、好き……」

 せつなく想いを口にする。小さく、ヒースの背が震えた。
 きっと呆れているのだろう。いつもの苦笑いをしたヒースの顔を脳裏に浮かべながら、ティアは一度唇を強く噛みしめ、自分を奮い立たせる。
「私ね、ほんとうにヒースが好き。好きなの……」
 高い体温を伝えてくる背中に、ティアはずっと昔から変わらぬ想いを囁き続ける。
「私、大学生になったよ? もう、子供じゃないの……」
 だから、もう少しだけでも、ちゃんとした異性として、みてほしい。心からの願いが叶うことを、ティアは夢見てきたのだ。今日の祝いというのなら、それを聞き届けてくれるほうが、どんな高価な品を贈られるより嬉しいのに。
 温かなものに、手を包まれる。ヒースの指だと、すぐにわかった。
 引き剥がされまいと、ティアは指先に力をこめる。上等なスーツに皺がついてしまうかもしれない。でも、まだもう少しだけ、ヒースのぬくもりを感じられる場所にいたい。
 きつく目を閉じたティアの小さな耳に、低く心地いい声が届く。

「ああ、そうだな。オレも、君が好きだ」

「ごめんなさい、でも、わたし、……えっ」
 てっきりまた誤魔化されるか、流されるか、諭されるかと思っていたティアは、ヒースのいっていることが、一瞬わからなかった。
 混乱するティアの細い体が、まるで海の上に漂うように、ゆらゆらと揺れる。それは、ヒースの広い背が、大きく震えているからだ。彼が、楽しそうに笑っていると、ぼんやり理解する。
「なんだ、聞こえなかったか?」
 しがみつくティアの手の力に負けないくらい強く、ヒースが小さな手を握ってくる。
「ティアのことが、好きだ」
 晴れ晴れとしたその声音。すっきりしたといわんばかりの清々しさ。
「……?!?!」
 ティアは、慌ててヒースから離れた。背中越しに振り返ったヒースの表情をみれば、観念したように照れくさそうに笑っている。
 きゅう、と胸の奥がしめつけられる。瞳が熱を帯びたと思ったら、すぐに決壊した。ぼろりと熱い涙を頬に滑らせながら、ティアは顔を歪めた。
「~~~っ、ヒースっ!」
 一瞬だけ離れ、ヒースをこちらに向かせるのとほぼ同時に、その逞しい首へとティアは細い腕を絡ませて抱きついた。
「おっと」
 相手のことを一切考えない突撃の勢いで、二人揃ってラグの上へ転がることになったが、ヒースはさして痛がったそぶりはない。
 夢じゃないということをたしかめるように、精一杯にヒースを抱きしめる。ゆっくりと、ティアの背にヒースの腕がまわる。やんわりと抱きしめられて、背を撫でられる。嬉しくて嬉しくて、ますます涙が零れた。
 抱きしめあいながら、ティアは伸び上がってヒースに頬を寄せた。
「君はほんとうに、オレでいいのか?」
 うん、うん、とティアは必死に頷く。これまで、どれほどそういってきたか。ヒースだけがいい。この世界にいるたくさんの人のなかで、ヒースだけがほしい。
「年齢も、ずいぶんと離れている。オレはそんなに若くないぞ?」
「ヒースがいい、ヒースじゃなきゃだめなの……! ずっと、ずっと好きだったから……! だからっ」
 笑い混じりの声から、ヒースがからかっているのだとわかっている。でも、ティアはそれを懸命に否定して、好きという言葉を重ねた。
 くるり、世界が反転する。
「ティア」
「!」
 あっさりと上下の位置をいれかえられて、ティアはヒースを見上げた。天井を背景に覗き込んでくるヒースの、青灰色の瞳がとっても優しい。正門で待っていてくれたときから、ずっと同じ。ゆっくりと震える指先をのばして、その目元に触れる。
 もしかして、あのときから、ヒースは応えてくれるつもりだったの?
 そう尋ねる前に、ティアの瞳を覗き込み、ヒースが言う。笑みを消した、見蕩れるくらい格好いい、真摯な表情で。
「君が好きだ。オレの、恋人になってほしい」
「うん!」
 考える時間すら惜しい。元気いっぱいに返事をすれば、ヒースが眉を下げて笑った。答えがわかっていたくせに、安堵を滲ませる様子が、愛しい。
「見事な即答だ」
「だって、だって……!」
 ヒースのいちばんになること。恋人になること。誰よりも愛してもらうこと――願いは今、かなったのだ。
 言葉に詰まって、ただ大粒の涙を零すティアの頬を、ヒースの指が拭う。
「……ああ、よくわかっている」
 すまないと、謝罪をこめて胸元深く抱きしめられて、前がみえなくなる。でも、その闇も束縛も、心地いい。ティアは、ヒースの厚い胸に頬を押し付けて、肩を震わせた。
「ずっと、好きでいてくれて、ありがとう」
「……うん、うん……!」
 しゃくりあげながら、何度も頷く。
 ずっと好きでいさせてくれてありがとう――そう言葉にしたいのに、言葉にならない。
 嬉し涙がこれほど身体の自由を奪うなんて知らなかった。
 しばらく、どうしようもなくただ抱きしめあう時間がすぎて、ようやく落ち着いたティアは、もぞりとヒースの腕の中でみじろぎした。
 ぐす、と鼻をすすらせながら、ヒースを軽く睨む。
「……――もっとはやく、いってくれればよかったのに」
「まあ、そういうな。今日になったら、言おうと思っていたんだ」
 ティアを宥めながら、ヒースが身体を起こす。
 離れないでというように、細い腕を逞しい身体に伸ばせば、ティアの想いを察してくれたのか、ヒースが膝の上へと抱き上げてくれた。
「さすがに高校生に手を出すっていうのは、憚られるだろう?」
「そういうもの?」
「そういうものだ」
 ぷ、と頬を膨らませるティアの頭を撫でながら、視線だけでわかってほしいと訴えてくるヒースが、なんだか可愛くて。想いをかわしあったからこその、甘えのように思えて。
 ティアは、ふふふ、と声を出して笑った。とても、幸せだ。だけど、もっと、もっと欲しい。確固たる証が欲しい。
 なので。
「ね、ヒース、ちゅーして?」
「……」
 予想の範疇だったのか、予想の範囲外だったのか。どちらともとれるような曖昧な顔をしつつ、無言になったヒースに、ん、と顎をあげておねだりをする。
「ね、だめ? 私たち、恋人だよね?」
 好きと言い続けていたのはティアで間違いないけれど、正式に付き合って欲しいと言い出したのはヒースのほうだ。そのことをわからせるように、ことさら『恋人』という点を強調する。
 ふう、とヒースの息が漏れる。呆れたのかな? と思ったのは杞憂に終わる。
「……欲張りだな。だが、オレも同じだ」
 く、とヒースが喉の奥を震わせた次の瞬間、頭の後ろに大きな手が添えられて、唇が重なっていた。
「っ、ん」
 しっとりと柔らかく、心の奥まで届くような優しいぬくもり。じゃれるように、角度を変える口づけに、ティアの身体から力が抜けていく。
 ぽやっとした意識のまま、ティアはヒースの胸へと身を預けた。大きな手が頬に添えられ、長い指が耳を擽る。反射的に首を竦めたティアの頭上から降る、低い声。
「満足したか?」
「……ん」
 こくり、とティアは喉を鳴らしながら頷いた。力の入らない指先をなんとか握りしめ、ティアは甘く吐息を零した。頬が、緩んでいく。引き締めようとしても、勝手に顔が動いてしまう。
 恋人になれて、キスまでして。今日はなんていい日なんだろう!
 えへえへ、と照れ笑いしていると、がっし、とティアの顔が、ヒースの両手に掴まれた。
「ふぁ!?」
 驚いて妙な声をあげながら、ティアはヒースを見遣る。
 みれば、すぐそこでにっこりとヒースが笑っていた。なんだか、ちょっと身を退いてしまうような、危険を孕んだ笑顔だ。今まで、見たことがないような気がする。
 ティアは思わず背をそらせるが、ヒースの力に抗えない。かろうじてみじろぎだけするティアに、ヒースは言う。
「そうか。それはよかった。だが悪いな、オレはまだ満足してないんだ。つきあってくれ」
「へ? んぅ、う、んーっ?!」
 何に? と尋ねる暇もなく、今度はもっと深く唇が重ねられる。
 食べられる! ――そんなことあるわけないのに、ついそう錯覚したティアは、きつく瞳を閉じる。
 さきほどとは全く違う。味わうように動くヒースに翻弄されるティアの意識が、真っ白になっていく。
 しっかりとおさえられて逃げられないし、耳が塞がれてしまえば、口内が吸い上げられ、舐められる音が脳内に響く。
 うう、ここまでしてほしいなんていってないよ……!
 嫌ではないけれど、心の準備ができていなかったティアの呼吸が乱れる。酸素が足りなくて、苦しくて、涙が浮かび始めたころ。
 満足したのか、ヒースがようやく解放してくれた。
 小さな肩を上下させながら、けだるく重い目蓋をあげれば、ヒースが笑っていた。意地悪気なものも含まれてはいるけれど、その顔はまちがいなく嬉しそうなので。
 ティアは怒ることもできず、真っ赤な顔を隠すように、俯くしかできなかった。
 そっとティアの髪にごしに頭にふれてくるヒースの唇が、動くのがわかる。
「次は、もっとたくさんの薔薇を贈る。楽しみにしていてくれ」
 なんだかよくわからないけれど、今はそのことをよく考える余裕がない。
「これからよろしく頼む、ティア」
「……うん」
 ティアは小さく頷いて、ヒースに身を寄せる。長い腕が、ティアを優しく囲ってくれる。
 ここを許してくれた愛しい人の心音を覚えるように、ティアはそっと瞳を閉じた。

 

 

 その後。
 贈られた薔薇の花束の意味を知ったティアは、薔薇の生けられた花瓶の前で、顔を真っ赤にすることになる。
 なぜならば。

 ブライダルピンクの薔薇は――愛している
 三本の薔薇は――告白

 そんな意味がこめられていると、知ったから。